最初に新約聖書ペテロの手紙第Ⅰ・五章七節の言葉を記します。「あなたがたの思い煩いを、いっさい神にゆだねなさい。神があなたがたのことを心配して下さるからです。」
この、聖書の言葉は、神を信じ、神により頼んで生きることの大切さを私たちに教えています。それは、神が私たちの事を心にかけ、私たちのことを心配して下さっているからです。だからあんまり心配しなくていいよというのです。
ずいぶん昔の話ですが、ある方が、こんなこと言っていました。「今まで自分が当たり前のことのように思っていたことが、実は神様の大きな恵みであったと言うことに気が付きました。そう思うと、毎日の生活の中には、感謝することが一杯あるんですね。」
その方は、当時まだ二十歳そこそこの、可愛らしいお嬢さんです。実は、彼女のお父さんが、不慮の事故に会い、生死の境目を通ったんですね。幸い一命は取り留めました。でも、助かったあとには、厳しい現実がまっていました。というのも、お父さんは、事故の影響で寝たきりになってしまい、障害が残り十分に言葉を交わすことが出来ない状況になってしまったのです。
それこそ、一家の大黒柱が倒れたのです。生活の不安もあったでしょう。また、話しかけても反応も無い、意思の疎通もままならない中での看病が続いたのです。ですから、不安やあせりといった様々な思いで、心が思い煩うことのあっただろうと思うので¥
でも、そんな厳しい看病を続けていく中でも、お父さんの少しの変化、すこし表情がでてきたとか、チョットだけ手を動かせるようになったといったことが、彼女にはとても嬉しかったそうです。そして、私たちが何気なくしている字を書くとか、話をするとか、呼吸をするといったことが、本当は素晴らしい事なんだって気づいたそうです。
そしたら、普通に生きていることが、実は神の大きな恵みなんだと思ったって言うんですね。平凡な毎日の生活の中で、私たちと共にいて守り支えて下さっている神に気づいたんです。そのことを、話すお嬢さんの顔は、笑顔で本当に輝いていました。
もちろん、生活の中に不安や恐れ、思い煩いと言ったことが全くないというわけにはいかないでしょう。けれども、私たちが、一日一日を生きていると言うことの中にある神の恵みに気付いたならば、その神の恵みが、不安や恐れ、思い煩いを包み込んでくれます。その平凡な生活の中にある神の恵みに気付いたならば、私たちは、一日一日感謝をしながら生活できるだろうと思うんです。彼女の笑顔がそれを証明しています。
一日一日を感謝して過ごせたら、すばらしいですよね。「あなたがたの思い煩いを、いっさい神にゆだねなさい。神があなたがたのことを心配して下さるからです」と言われる聖書の神は、あなたを、そのような感謝しながら生きることの出来る人生に導いておられます。ですから、どうぞ、この神を、あなたにも信じていただきたいのです。
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